東京大病院（東京都文京区）で１８日に行われた天皇陛下の心臓の冠動脈バイパス手術は、約４時間で無事終了した。天皇陛下は麻酔から順調に目覚め、集中治療室（ＩＣＵ）に移られた。医師団は手術後に記者会見し「心臓の状態、循環の状態も安定し、予定通りの順調な経過」などと語った。

　手術は順天堂大の天野篤教授（５６）、稲葉博隆准教授（４８）と東大の小野稔教授（５０）の３人の心臓外科医が担当。天皇陛下は午前９時２４分に歩いて手術室に入り、１１時１分から午後２時５７分まで手術が行われた。陛下は午後３時５５分にＩＣＵに移った。５時すぎに面会した皇后さまに、陛下は「ありがとう」と声をかけたという。

　心臓の冠動脈３本のうち、血管の内側が狭くなる「狭窄（きょうさく）」が認められた「左回旋枝（ひだりかいせんし）」と「左前下行枝（ひだりぜんかこうし）」の２本に胸の血管「内胸動脈（ないきょうどうみゃく）」をつないで迂回路（うかいろ）（バイパス）を作った。医師団によると手術中の出血はほとんどなく、輸血も必要なかった。手術中に不整脈が出たことから、血栓（けっせん）（血のかたまり）ができ脳梗塞（こうそく）が起きることが懸念されたため、予防措置として、心臓から張り出した「心耳（しんじ）」という部分を糸でしばる「左心耳縫縮術（ほうしゅくじゅつ）」を実施した。

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「宛がい扶持」という慣用句があります。
先方の要求に関係なく、与える側が一方的な条件で与える所領、俸禄など。
また、そのような与え方をすること。
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