東日本大震災で大きな被害を受けた仙台市を本拠とするサッカーのＪ１ベガルタ仙台が２３日、Ｊリーグ再開初戦の川崎フロンターレ戦（神奈川・等々力陸上競技場）を白星で飾った。被災後も宮城にとどまった選手会長は、「３・１１」からの再起をかけた第一歩をピッチの外から見つめた。

　この日、ＤＦ渡辺広大（２４）の姿は観客席にあった。２００５年、千葉・市船橋高から入団。０９年には５０試合に出場してＪ１昇格に貢献した精神的支柱だ。

　妻ゆかさん（２７）の実家が宮城県大和町にある。選手たちは震災後、実家や出身校のあるところでトレーニングするため一時解散したが、渡辺は宮城を離れなかった。インフラが途絶し、日々の生活がやっと。仲間から「送って欲しいものはないか」と連絡をもらったが、「周りに何もなさすぎて、何が必要かも分からなかった」と振り返る。

　地域を象徴するチームの選手会長。被災者に手助けできないか悩んだ。でも、「被災地で募金活動するわけにはいかないし、避難所訪問も迷惑じゃないか」。途方に暮れる渡辺に主将の柳沢敦（３３）が言った。「俺たちがやれるのはサッカーだけ」。吹っ切れた。チームカラーの黄金色のジャージーを着て避難所の子どもとボール遊びをして思った。「僕らが動き出せば宮城、東北が動き出す」

　３月２８日、チームは再始動。初日は練習せず、津波の被害が甚大だった石巻市へ向かった。高台で惨状を見た。「言葉がなかった。心が苦しくなった」。１週間後、関東キャンプへ。被災地を離れる後ろめたさが募った。休日にはゆかさんの実家へ戻った。家族の笑顔に癒やされ、「当たり前と思っていたもののありがたみが分かった」。でも、長女（２）は強風が吹いた音だけで「地震だあ」と抱きついてきた。震災はまだ終わっていないと感じた。

　手倉森誠監督から「悔しさを今後のバネにしろ」とベンチ外を告げられたのは前日だった。チームが川崎に勝ち、「被災地と一緒で僕もこれからが勝負」と前を向く。「クラブの真価が問われるのは仙台に帰ってから。育ててくれた地域へ早く恩返しがしたい」（金子智彦）


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最近はとんでもない犯罪が目につきますね。。
我々の見方は良心だけですよ！！！
やっぱりね、悪い事はいけませんよ。。何が悪い事かって？
それは誰か嫌な思いする行動でしょうよ！！
仕方ない時もあるかもしれませんが、できるだけみんなが笑顔でいられる
ような行動をとる事が大切なんではないでしょうか？

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