県議選候補事務所にトラック　１人死亡、殺人容疑で捜査
　１２日午前１０時３５分ごろ、茨城県石岡市若松１丁目で、同県議選に立候補している無所属で元職の戸井田和之氏（４６）の選挙事務所にトラックが突っ込み、人をはねて逃走した。県警によると、戸井田氏のおじにあたる戸井田利雄さん（６２）がトラックを制止しようとしてひかれて、腹や腰を打ち、病院で死亡が確認された。トラックは現場から北約８００メートルの路上で発見された。県警はトラックが故意にひいたと断定、殺人容疑で石岡署に捜査本部を設置し、運転手の男の行方を追っている。

　県警などによると、保冷車型の４トントラックがバックで事務所の出入り口付近に突っ込んだ。さらにもう１回、バックで突っ込んで逃走する際に、制止しようとした利雄さんをはねたという。トラックはさらに、道路の前方をふさいだ支援者の乗用車に衝突。３０〜４０メートル押し出して、逃げた。

　県警によると、運転手の男はやせ型で、グレーのフード付きスウェットのような服装だった。目撃者によると、目出し帽をつけていた。

　トラックは石岡市の運送会社の所有。キーを付けたまま運送会社の駐車場に止めてあった。１１日未明以降に盗まれたとみられる。

　戸井田氏の事務所によると、選挙期間中、選挙カーのタイヤをパンクさせられたり、スピーカーの電気ケーブルを切られたり、事務所前の看板のライトを壊されたりする嫌がらせが続いていたという。１１日朝も事務所に消火器がまかれていたという。

　候補者の戸井田氏は１２日午後５時ごろ、事務所前で報道陣の取材に応じた。時折涙を浮かべながら、戸井田氏は「残念なことが起きた。本当に憤りを感じる。なぜ、こんなことが起きたのか、見当もつかない。命を返してほしい」と話した。

　戸井田氏はトラックが突っ込んできた時、事務所の外にいたという。「トラックが一度、前進して、加速をつけて事務所に２回ぶつかった。おじは制止しようとしたが踏まれて、ひきずられた」と状況を語った。また「犯人は黒い目出し帽だった。トラックは制止されても止まる気配は一切なかった。意図的のようだった」と話した。

　県議選は１２日が投開票。石岡市選挙区（定数２）は、いずれも自民現職で、常総学院理事長の桜井富夫氏（７１）と元市議の鈴木せつ子氏（６６）、県議を１期務めた戸井田氏の３人が立候補。当初、桜井氏と鈴木氏の２人による無投票とみられていたが、戸井田氏は告示１週間前になって立候補を表明。前回の県議選で６６０票差で落選した戸井田氏が立候補したことで、選挙戦は激しさを増していたという。

　開票の結果、戸井田氏と桜井氏が当選。トップ当選した戸井田氏は１２日午後９時５０分ごろ、支援者に両脇を抱えられるようにして事務所に姿を見せた。「（亡くなった）としちゃんのおかげで当選できましたが申し訳ありません。卑劣な行為には断固、戦っていくしかありません」と嗚咽（おえつ）をこらえながら話した。

　県警は石岡署にフリーダイヤルを設置。情報は（０１２０・８００・１４６）へ。


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「辺りに人なきが如し」という慣用句があります。
遠慮のない振る舞いをする。ということ。
やっぱり人間間の距離を縮めるのは遠慮のなさからですよｗ

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